4.3. システムパッケージを作成する

My-IoTでは、IoTシステムを構築するためのシステムパッケージを利用者が作成します。
システムパッケージとは、エッジアプリケーションとクラウドアプリケーションを組み合わせたものです。
エッジグループを対象にシステムパッケージを設定することで、グループに所属しているMy-IoTエッジとMy-IoTクラウドにアプリケーションを自動でインストールすることができます。

作成したシステムパッケージは、テナントIDごとに管理、公開されます。
別のテナントIDのユーザーには公開されません。

既に作成されて公開されているシステムパッケージを利用してIoTシステムを構築する場合は、システムパッケージの作成は必要ありません。

ここでは、システムパッケージの作成方法について説明します。

システムパッケージ作成を始める

システムパッケージの作成はパッケージ管理画面から行うことができます。

ダッシュボードの [パッケージインストール手順] から [3. パッケージを作成する] ボタンを押下し、パッケージ管理画面を表示してください。

パッケージ管理画面は、サイドメニューから [パッケージ] を選択することでも表示することができます。

package_list

パッケージ管理画面ではシステムパッケージの新規作成や、作成したシステムパッケージの編集、削除などを行うことができます。
パッケージ管理画面についての詳細は、システムパッケージを管理するを参照してください。

システムパッケージを作成するには、画面右上の [新規作成] ボタンを選択してください。

package_make

パッケージ新規登録画面が表示されましたら、 パッケージ名 を入力してください。
パッケージ名はシステムパッケージを管理するための名前となります。既に登録済みのパッケージ名は使用できません。

クラウドアプリパラメータ設定設定する にチェックを入れると、パラメータ設定に対応したクラウドアプリを選択した際にパラメータ設定ができます。チェックを入れない場合は、クラウドアプリに設定されているデフォルトの値がパラメータとして使用されます。

注釈

クラウドアプリパラメータ設定とは、クラウドアプリの動作に必要なパラメータ(閾値やIDなど)を利用者が入力することができる機能です。
クラウドアプリがこの機能に対応している場合は、利用者がパラメータを入力してクラウドアプリの設定を行うことができます。
よくわからない場合やパラメータ設定が不要な場合は、チェックを入れないでください。

エッジアプリケーションを登録する

パッケージ名の入力が完了しましたら、システムパッケージにエッジアプリケーションを登録していきます。ここで登録するエッジアプリケーションは、システムパッケージをインストールした際にMy-IoTエッジにインストールされるアプリケーションとなります。

package_edge_app_list

エッジアプリ登録の表には、選択したエッジアプリケーションがエッジOS種別ごとに表示されます。 初期状態では何も選択されていないため [-] が表示されます。

エッジアプリ登録の表は各列のヘッダーを選択することで表のソートが可能です。
[件表示]] の横にあるプルダウンからは表示数を変更することができます。
[絞り込み検索] の入力欄にキーワードを選択することで、表の絞り込みをすることができます。
各列の説明を以下に示します。

項目名

説明

機種

エッジの種別名です

OS

エッジOSの種別です

エッジアプリ名

エッジアプリケーションの名前が表示されます
公開範囲を[テナントのみ]に設定しているエッジアプリの場合は、横に鍵アイコンが表示されます。
選択すると、エッジアプリケーションの詳細画面がサブウィンドウで表示されます

コネクタ

エッジアプリケーションに登録されているコネクタ名が表示されます
選択すると、コネクタの詳細画面がサブウィンドウで表示されます

バージョン

エッジアプリケーションのバージョンが表示されます

登録したエッジアプリ―ケーションは、 [ごみ箱アイコン] を選択することで登録を解除することができます。

システムパッケージをインストールするエッジグループには、複数のエッジOSをひとまとめに登録することが可能なため、システムパッケージに登録するエッジアプリケーションもエッジOSの種別ごとに登録する必要があります。

エッジアプリ登録の表から、エッジアプリケーションを登録したいエッジOSを選択してください。

package_edge_app_area

エッジOSを選択すると、エッジアプリ参照エリアが表示されます。エッジアプリ参照エリアには、対象のOSにインストールすることのできるエッジアプリ一覧が表示されます。

  • [機種]

    • 選択したエッジ種別名が表示されています。

  • [OS種別]

    • 選択したエッジOSが表示されています。

  • [コネクタ]

    • コネクタを選択することで、エッジアプリ一覧に表示されるエッジアプリケーションを絞り込むことができます

  • [バージョン]

    • [最新バージョンのみ] にチェックをつけることで、エッジアプリに複数のバージョンが存在する場合に最新バージョンのみを表示させることができます。チェックを外した場合は、全てのバージョンが一覧に表示されます

エッジアプリ一覧は各列のヘッダーを選択することで表のソートが可能です。
[件表示] の横にあるプルダウンからは表示数を変更することができます。
[絞り込み検索] の入力欄にキーワードを選択することで、表の絞り込みをすることができます。
各列の説明を以下に示します。

項目名

説明

エッジアプリ名

エッジアプリケーションの名前が表示されます
公開範囲を[テナントのみ]に設定しているエッジアプリの場合は、横に鍵アイコンが表示されます。
選択すると、エッジアプリケーションの詳細画面がサブウィンドウで表示されます

エッジアプリID

エッジアプリケーションのIDが表示されます
選択すると、エッジアプリケーションの詳細画面がサブウィンドウで表示されます

対応センサ

エッジアプリケーションが対応しているセンサー種別が表示されます
  • 環境センサー
  • ウェアラブル
  • その他

コネクタ

エッジアプリケーションに登録されているコネクタ名が表示されます
選択すると、コネクタの詳細画面がサブウィンドウで表示されます

登録日時

エッジアプリケーションがIoTストアに登録された日時が表示されます

バージョン

エッジアプリケーションのバージョンが表示されます

お気に入り

お気に入りアイコンが表示されます

インストールしたいエッジアプリケーションを選択するには、エッジアプリケーション情報の右側にある [選択] ボタンを選択してください。
登録が完了すると、エッジアプリ参照画面が非表示になり、エッジアプリ登録の表に登録したエッジアプリケーション情報が表示されます。

package_edge_app_selected

エッジOSごとに上記の登録作業を繰り返してください。
エッジアプリケーションの登録を行わなかったエッジOSについては、システムパッケージのインストール時に、該当のエッジOSを搭載したMy-IoTエッジにはエッジアプリケーションのインストールが行われません。

クラウドアプリケーションの登録

エッジアプリケーションの登録が完了したら、続けてクラウドアプリケーションの登録を行います。 ここで登録するクラウドアプリケーションは、システムパッケージをインストールした際にMy-IoTクラウドにインストールされるアプリケーションとなります。

エッジアプリケーションとクラウドアプリケーションを連携させるには、エッジアプリで使用されているコネクタ、および内包コネクタと同じコネクタを使用しているクラウドアプリケーションを組み合わせます。

注釈

内包コネクタとは、コネクタに設定されている互換のあるコネクタのことです。
例として、コネクタBがコネクタAの内包コネクタに設定されている場合、コネクタAを使用するエッジアプリは、コネクタAを使用するクラウドアプリと、コネクタBを使用するクラウドアプリの両方と組み合わせることができます。
内包コネクタについての詳細は 定義・略語 を参照してください

package_cloud_app_list

クラウドアプリ登録の表には、システムパッケージに登録するクラウドアプリケーションの一覧が表示されます。 初期状態では何も登録されていないため、クラウドアプリ情報は表示されません。

登録したクラウドアプリケーションは、 [ごみ箱アイコン] を選択することで登録を解除することができます。

クラウドアプリケーションをシステムパッケージに登録するには、クラウドアプリ登録の表の下部にある [+] ボタンを選択してください。

package_cloud_app_area

[+] ボタンを選択すると、クラウドアプリ参照エリアが表示されます。クラウドアプリ参照エリアには、My-IoTクラウドにインストールすることのできるクラウドアプリ一覧が表示されます。

  • [エッジアプリのコネクタ、および内包コネクタ]

    • エッジアプリケーションの登録で選択したエッジアプリのコネクタ、および内包コネクタの一覧が表示されます。チェックを入れたコネクタを使用しているクラウドアプリがクラウドアプリ一覧に表示されます。複数のコネクタがチェックされている場合は、OR条件として絞り込みが行われます

  • [コネクタ]

    • 選択したコネクタを使用しているクラウドアプリが一覧に表示されます

  • [バージョン]

    • [最新バージョンのみ] にチェックをつけることで、クラウドアプリに複数のバージョンが存在する場合に最新バージョンのみを表示させることができます。チェックを外した場合は、全てのバージョンが一覧に表示されます

クラウドアプリ一覧は各列のヘッダーを選択することで表のソートが可能です。
[件表示] の横にあるプルダウンからは表示数を変更することができます。
[絞り込み検索] の入力欄にキーワードを選択することで、表の絞り込みをすることができます。
各列の説明を以下に示します。

項目名

説明

クラウドアプリ

クラウドアプリケーションの名前が表示されます。
公開範囲を[テナントのみ]に設定しているクラウドアプリの場合は、横に鍵アイコンが表示されます。
選択することで、クラウドアプリケーションの詳細画面がサブウィンドウで表示されます

クラウドアプリID

クラウドアプリケーションのIDが表示されます
選択することで、クラウドアプリケーションの詳細画面がサブウィンドウで表示されます

コネクタ

クラウドアプリケーションに登録されているコネクタ名が表示されます
選択することで、コネクタの詳細画面がサブウィンドウで表示されます

イベント実行対象

クラウドアプリケーションがイベント実行対象に設定されているかどうかが表示されます。
イベント実行対象として設定されているクラウドアプリケーションの場合は、チェックボックスにチェックが入ります。チェックボックスは選択することはできません

登録日時

クラウドアプリケーションがIoTストアに登録された日時が表示されます

バージョン

クラウドアプリケーションのバージョンが表示されます

お気に入り

お気に入りアイコンが表示されます

先に選択したエッジアプリケーションと連携させるために、エッジアプリケーションが使用しているコネクタを使用したクラウドアプリケーションを検索します。
デフォルトでは、選択したエッジアプリと同じコネクタを使用しているクラウドアプリが表示されています。

組み合わせるクラウドアプリケーションが見つかりましたら、右側にある [選択] ボタンを押下してください。
選択が完了するとクラウドアプリ参照画面が非表示になり、クラウドアプリ登録の表に選択したクラウドアプリ情報が表示されます。

package_cloud_app_selected

システムパッケージには、複数のクラウドアプリケーションを登録することができます。
複数登録する場合は [+] ボタンを押下し、同様の手順でクラウドアプリケーションを登録してください。
クラウドアプリケーションを一つも登録しなかった場合は、システムパッケージのインストール時にクラウドアプリケーションのインストールは行われません。

クラウドアプリケーションのイベント連携について

クラウドアプリケーションには、イベント連携という仕組みを利用してクラウドアプリケーション間で連携して動作するものがあります。

event_overall

イベント連携では、解析処理などを行うクラウドアプリから、閾値を超えたなどのイベントが発生した際にに、イベントを登録することで別のクラウドアプリを起動できる仕組みです。

イベントによって起動される実行対象となるクラウドアプリは、IoTストアに イベント実行対象 として設定され登録されています。

イベント連携を利用したクラウドアプリケーションを使用してIoTシステムを構築する場合は、対応しているイベント登録元のクラウドアプリケーションと、イベント実行対象として設定されているクラウドアプリケーションを、同じシステムパッケージの中で組み合わせる必要があります。

event_package

注釈

イベント連携は、開発者によってイベント連携が可能となるように作成したクラウドアプリケーション同士を組み合わせる必要があります。
連携の可否などはクラウドアプリケーションによって異なりますので、イベント登録元のクラウドアプリケーション、またはイベント実行対象として設定されているクラウドアプリケーションの説明を確認してください。

イベント連携の詳細な仕組みについては、別途 My-IoT プラットフォーム仕様書 を参照してください。

システムパッケージの登録

package_app_selected

エッジアプリケーションとクラウドアプリケーションの登録が完了しましたら、画面下部の [登録] ボタンを押下してください。

クラウドアプリパラメータ設定にチェックを入っており、クラウドアプリがパラメータ設定に対応している場合は、パラメータ設定ダイアログが表示されます。
説明に従ってパラメータ設定を行ってください。

templateParameterImage

設定完了いたしましたら、 [はい] ボタンを押下してください。

選択したクラウドアプリがパラメータ設定に対応していない場合は、クラウドアプリパラメータ設定にチェックが入っていてもダイアログは表示されません。

登録が完了しましたら、パッケージ詳細画面が表示されます。
登録した内容が表示されていることを確認してください。

package_detail

注意

選択されたエッジアプリとクラウドアプリで使用しているコネクタが異なっている場合、登録時に整合性の確認ダイアログが表示されます。
使用されているコネクタが異なる場合はエッジアプリとクラウドアプリが連携できませんので、ご注意ください。

注意

タイミングによっては、登録しようとしているエッジアプリやクラウドアプリが開発者によって削除されている場合があります。その場合はパッケージ登録を行うことができないためエラーダイアログが表示されます。
[閉じる] を選択するとダイアログが非表示になり、削除されているアプリについてごみ箱アイコンが表示されます。該当のアプリの選択を解除するか、別のアプリケーションを選択して再度システムパッケージの登録を行ってください。